日本語維持教育としてのツール




ID-100129090海外に住む日本人の子供の多くはプリスクール(幼稚園程度)までは日本語で会話をしますが、小学校に入ることになると日本語が片言になってきます。それでもなんとか日本語を維持する為に週末土曜日に日本語学校に通わせる方も多いのですが、ネイティブなみの日本語維持というのはなかなか難しいようです。語学というものは使わない、使う必要のないものは上達しないわけで、私たちが中学、高校で習った英語が身に付かなかったのと同じように、現地の子供達も日本語の維持には苦労しています。

fr語学は楽しくなければ身に付かない!というのは私の持論なのですが、実際に私自身がカリフォルニアに留学する前に英語を勉強する上で一番役に立ったのはアメリカのテレビでした。テレビというのはそもそも現地の人が見るものです。つまり言葉の言い回しも言い方も教材用につくられたものではなく、普通の人が日常に話す会話なのです。この繰り返しは飛躍的に現地でに英語のリスニングを向上させました。

 

日本のテレビを日本語学習プログラムに変える!

海外で生まれ育ち日本語学校にも通った事がない11歳と8歳のお子さんについてご紹介いたします。

こちらのご家庭のお子様はカリフォルニア生まれのカリフォルニア育ち。ご両親は国際結婚でお母様のみ日本語が話せます。お父様は日本語は全くわからないというご家庭なのですが、お二人とも日本語がとても上手なのです。小さな頃から日本のテレビが大好きでお母さんといっしょ、いないいないばー、アンパンマン、ジュエルペットなど様々な子供番組をDVD等に録画して日本から送ってもらっていました。

テレパソを導入してからは、リアルタイムで視聴ができるようになり録画した番組をその日のうちにダウンロードしお気に入りの番組はすべてiPadに移動して子供専用iPadにしています。今ではサザエさん、ちびまる子ちゃん、ドラえもん、ポケットモンスターからお笑いまで自分で録画をして楽しんでいるようです。

sazae24大のテレビ好きの2人ですが、日本で子供がテレビばかりみていると “いい加減にしなさい。テレビばかりみて!(怒)”となるのですが、これが海外となるとテレビは子供にとって楽しく学べる日本語維持の勉強ツールに早変わり!例えば、サザエさん、ちびまる子ちゃん、ドラえもんなどは子供に大人気の番組なのですが、サザエさんというのは必ず季節の行事についての話をします。2月3日の節分には豆まきについての話題になりますし、こどもの日の頃にはチマキや鯉のぼり等のエピソードが放送されます。ちびまる子ちゃんでは子供がランドセルを背負って通学路を歩き、下駄箱で靴を履き替えるシーンなど学校の日常の様子を垣間みる事ができます。

普段日本でみていてなにも感じなかったのですが、これは実は子供には非常に役立つ情報が満載なのです。一例をあげますと、日本人の多くの方は夏休みを利用し子供を日本の学校に1ヶ月程転入させるかたも多いのですが、(アメリカの夏休みは6月に始まる為1ヶ月程日本の学校で体験出来るというわけです。)多くの子供が戸惑うのが渡り廊下や下駄箱です。アメリカでは学校に入るのに靴は履き替えません。ところが、日本では靴を履き替えて学校に入ります。上履きというやつですね。さらに渡り廊下を土足で踏むとかなり顰蹙(ひんしゅく)ですが、そんなことはアメリカで育った子供は知る余地もありません。

こんな些細な事ですが、子供にとっては大冒険の第一歩。このような習慣もサザエさんやちびまる子ちゃんなどをみていると自然に身に付くのです。実際に先にご紹介した11歳のお子様は日本の学校にはじめていった時何とも自然に靴を履き替えて学校に入っていたのにお母様が驚かれたそうです。日本の先生からもなぜこんなに日本語が出来るのですか?と言われたとか。。。。

kokugo好きこそものの上手なれ!という言葉がありますが、まさに典型的な例だと思います。いやいや。聴ける様になったって書けなきゃねー。という声が聞こえてきそうですが、まだ続きがあります。日本のテレビでは視聴者とのやり取りが身近になって来ています。多くのサイトでは専用ホームページがあり、そこに書き込みをしたり、クイズに答えたりと以前とは違い視聴者とのやり取りが多くなって来ております。そのようなサイトはもちろん海外からもインターネットで簡単にアクセスできますので、そこでインターネット上の文字を読んだり、書いたりということをするようになるのです。まさに使ってこその語学力です。

子供というのは興味があれば突き進みます。国語の本をいやいや読ませて勉強させるより、使える語学を身につける方法としてテレビは海外在住者にとってはなくてはならないツールになるのではないでしょうか?

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